家庭の様々な事情によってシングルマザーとして子育てをしている女性は、
ライフスタイルの変化とともに近年増加傾向にあります。
母子家庭では、家計を支えられるだけの稼ぎも必要となるので、
母親が職に就いていることがほとんどです。
それに加えて家事や育児もこなさなければならないので、
毎日忙殺されているという人は多いでしょう。
今回は、母子家庭の子育ての悩みについてご紹介します。
母子家庭の子育ての悩みで多いのは?
もちろん、大切な我が子を想う気持ちは母子家庭も父親のいる家庭も同じです。
しかし、母子家庭だからこそ出てくる悩みもありますよね。
厚生労働省が平成28年度に行った「全国ひとり親世帯等調査」によると、
母子家庭の子育てについての悩みは、
「教育・進学」に関するものが最も多いということが分かっています。
およそ6割もの家庭で最も当てはまる悩みとして
これを選んでいるのです。。
次いで多いのが「しつけ」です。
特に0歳~4歳の子供がいる母子家庭ではこの悩みが多く、
一人で小さい子供を育てるのがいかに大変かを物語っています。
小さい頃の可愛さや成長を共有できる人がいないというのも、
小さい子供を持つシングルマザーの悩みとして挙げられます。
また、「子供に寂しい思いをさせてしまっているのでは」という
悩みを持つお母さんもかなり多いようです。
一方、父子家庭に比べると母子家庭では
「食事・栄養」や「衣服・身のまわり」に関する悩みははるかに少なく、
これは母親だからこそ、
食事面や衣類などにも行き届くということが考えられます。
やはり母子家庭の悩みは、
食事や健康面などの日常生活を営む根本的なところではなく、
子供の心のケアに関する問題や、
将来を見据えた部分にあるということが分かりますね。
母子家庭の子育てで大変なこと3選と解決方法!
〇一人で何役もこなさなければならない
母子家庭では、父親がするであろう役割も全て
母親が引き受けなければなりません。
お母さんの優しく包み込むような愛情と、
お父さんのように強くしっかりと家計を支えつつ厳しい愛情を以て接する。
男手が欲しいという時でも、
自分一人で頑張るしかない場面が多々出てくるでしょう。
しかし、何もかも頑張りすぎると息切れをしてしまいます。
完璧な人なんていないのですから、
行き届かないところがあるのが普通です。
それは両親揃った家庭でも同じです。
両親がいるからしつけも教育も
全てバッチリなんていう家庭はありません。
それでも一日の時間は限られています。
無理でも時間の無い中でこなさなければならない
という日が出てくるでしょう。
そんな時はシングルマザーだからといって気負わず、
誰かに頼ったり、
公的な支援を活用したりしながら子育てすることで解決するはずです。
〇子供の心のケア
どんな母親でも、子供の心のケアには気を揉むものです。
そしてそれが母子家庭だと、
父親のいる家庭とは違った心配・不安があることでしょう。
小さい子供でも、なぜ自分には父親がいないのか疑問に思ったり、
父親がいなくて寂しくなったりすることがあると思います。
他の家庭と比べてしまうことだってあるかもしれません。
しかし、子供は母親に心配をかけまいとして、
自分の気持ちに蓋をしたり、我慢したりすることがあります。
気持ちが上手く表現できず、
攻撃的になってしまうことも。
そんな時は、お子さんと一緒にゆっくり話したり、
スキンシップをとったりする時間を設けると良いでしょう。
忙しい中でも時々親子の時間をとることで、
より強い信頼関係を築き、
子供の心の中や不安なことなどを共有することができるはずです。
〇時間が無い
朝から家事をして育児をして仕事をして、
朝から晩まで動き回っているのに1日24時間じゃ足りない!
と感じているシングルマザーは多いです。
これは母子家庭に限らず、
ひとり親家庭で問題視されていることの1つです。
毎日忙殺されている中で、
家事・仕事・育児のそれぞれに満足いくまで時間をかけるのは
とても困難です。
これを解決する決め手は優先順位をつけること。
あなたの中で一番大切な事は何ですか?
優先順位をはっきりとさせ、
出来ないことはきっぱり切り捨ててみてください。
勇気のいることですが、出来ることと出来ないことを明確にさせるのは、
限られた時間内で毎日過ごすためにはとても大切です。
子供の宿題は毎日必ず見てコミニュケーションをとる、
部屋の掃除は気がついた時でOKなど、
自分の中で線引きをしてみて下さいね。
母子家庭の子育てで子供に与える影響とは?
母子家庭が子供にどのような影響を与えるのかというのは、
とても気になる問題ですよね。
特にまだ小さいうちは、
子供のアイデンティティの形成にも関わってくる問題なので、
健全な成長に影を落とすのではないかと
心配になるお母さんも多いでしょう。
母親しかいないという環境では、叱る役とフォローする役を
一人でこなさなければなりません。
しかし、厳しく怒りっぱなしになってしまったり、
逆に甘やかしすぎてしまったりと、
両極端になってしまうケースもあるようです。
そうするとバランスが偏ってしまって、
子供の価値観や性格にも影響してくる恐れがあります。
また、母親と接する時間が少なくなってしまうことから、
極度の甘えん坊になることもあります。
あるいは、それが友達に対して
「わがまま」「自分勝手」な行動として、
でてしまうこともあるので注意が必要です。
しかし一方で、
母子家庭で育つことによるメリットもあります。
どうしても仕事で忙しくなりがちなシングルマザーですから、
同じ環境で同じ時間を共有することが多くなる兄弟は、
必然的に仲が良くなることが多いです。
互いに協力し合い、
時には忙しいお母さんを助けてくれることもあるでしょう。
また、何よりも
家族や友人など周りの人を大切にできる子に育ちます。
お金や物は生活ができるだけあれば十分で、
本当に大切なものは何かを見抜く力を持つことができるのです。
時には母子家庭という環境から
辛い経験をすることもあるかもしれません。
しかし裏を返せば、それは人の痛みが分かるという事。
母子家庭はデメリットばかりではありませんよ。
まとめ
母子家庭だと、お母さんも子供も大変なことがたくさんあります。
しかし、忙しい日々だからこそ、
自分にとって何が一番大切かという基準で行動することで、
お母さんも子供も笑顔で過ごすことが出来るはずです。
お母さんの笑顔は子供にとって「心の栄養」です。
出来ない部分は手を抜きながら、
限られたお子さんとの時間を大切に過ごしてください。
コメント