朝晩の冷え込みが厳しくなってくると、
部屋の中を温めてくれる暖房器具は欠かせません。
石油ファンヒーター、ガスファンヒーター、エアコンやこたつなど、
それぞれの家庭によって使用している暖房器具も様々だと思います。
そんな中でも最近人気なのがオイルヒーターです。
オイルヒーターの購入を考えているという方や、
オイルヒーターがどんなものなのか知りたいという方のために、
簡単に解説していきますね。
オイルというと石油ファンヒーターと同じように、
灯油を想像する方もいますが、
実は電気を使った電気ヒーターの部類に入ります。
オイルヒーターの中にある密閉容器に燃えにくい油が入っており、
その油が電気によって温められます。
温まった油は、パイプをつたって循環し、
さらに表面についている多数のファンによって、
効率的に放熱されるという仕組みです。
オイルヒーターは赤ちゃんのいる家庭に向いているというイメージがありますが、
実際のところどうなのでしょうか?
今回は、オイルヒーターをつけっぱなしにしても大丈夫なのかどうか、
気になる電気代や寝る時の注意点などを解説していきます。
オイルヒーターはつけっぱなしでも火事の心配はない!?
エアコンは火事の心配がないため、
30分程度の外出ならつけっぱなしにしていた方が、
むしろ節約になると聞いたことがある方もいるでしょう。
一回一回付けたり消したりする際の電気代や、
付けてからまた部屋を暖めるまでの電気代を考えると、
つけっぱなしにした方が安くなるケースがあるからです。
反対に、石油ファンヒーターやガスストーブなど火を点ける暖房器具は、
点けっぱなしにしておくと火事になる危険性が高いです。
うっかりカーテンが覆いかぶさったり、
何かの拍子に部屋干ししていた洗濯物が落ちてきたりすれば、
一発で火事になります。
しかし、オイルヒーターの場合はこれらの心配がありません。
電気を使うので、エアコンによる暖房と同じで、
点けっぱなしにしていても大丈夫です。
しかも、エアコンのように空気が乾燥せず、
石油ファンヒーターのように空気を汚さないので、
安全安心な暖房器具というわけです。
そのため、赤ちゃんやペットがいるお家にはとてもおすすめなんですね。
実際、オイルヒーターの大手でもあるデロンギも公式サイトにて、
「一日中、何日つけっぱなしでも問題ないですか?」
という質問に対して、
「基本的に連続して運転いただいても問題ありません」
と答えています。
正しく使っていれば火事の心配は皆無であるオイルヒーターですが、
使用状況には注意しなければなりません。
例えば、コンセントに埃がかかりすぎてコンセント部分から発火したり、
コードの誤った使い方による断線で発火したりといったケースです。
コンセント周りに埃をためないのはもちろんですが、
オイルヒーターは電気をたくさん使うので、
コードやコンセントへの負担もかかりやすくなっています。
タコ足や延長コードは使用せず、
オイルヒーターのコードだけをコンセントに挿すようにしましょう。
オイルヒーターをつけっぱなしにした場合の1か月の電気代は?
メンテナンスが簡単で、乾燥や空気の汚れの心配もないとなると、
とても使いやすい暖房器具のように感じますよね。
しかし、直接コンセントにつないで電気を使うとなると、
1か月の電気代が心配です。
オイルヒーターでリビングを20度近くまで温めるには、
どうしても最大の1500Wで運転する必要があります。
1500Wだと1時間35円ほどかかるため、
24時間点けっぱなしだと一日840円、
一か月で2万5,200円もかかってしまいます。
しかし、ずっと強運転ということはありませんよね。
多くの方は、つけ始めは強でも、
ある程度部屋が温まったら弱運転やエコ運転に切り替えるはずです。
昼間にあまり寒くない日や、外出することがあれば、
少しの間電源を切ることもあるでしょう。
では、弱運転も取り入れながら上手にオイルヒーターを使うと、
いくらぐらいかかるのでしょうか?
弱運転と強運転を使い分けると1時間22.5円ほどになり、
24時間なら540円、一か月では1万6,200円になります。
つまり、弱運転も上手に使うことで、
1万円近く電気代を抑えることができるのです。
もし寝ている間だけ、家にいる間だけの使用であれば、
8時間使用で月5,400円、12時間使用で月8,100円となります。
弱運転やタイマー機能などを使う以外にも、
窓際に置いて効率的に部屋を暖めるなど、
工夫しながら電気代をお得にしましょう。
オイルヒーターをつけっぱなしで寝る時の注意点は?
オイルヒーターは寝室での使用にも大変おすすめの暖房器具です。
じんわりとした温かさが持続して、なおかつ運転中も静かなので、
落ち着いてゆったりと寝ることができます。
しかし、一点だけ気をつけなければならないことがあります。
それは、「オイルヒーターと壁・布団との距離」です。
布団からは必ず1m以上間隔を空けて設置するようにしてください。
万が一地震が起きたときや、
間違えてぶつかってしまったときに転倒しないとも限りません。
オイルヒーターは重さもあるので、
低い位置で寝ている場合は特に注意が必要です。
また、火災の危険性が少ないオイルヒーターとは言え、
直接布団がオイルヒーターに触れていれば火事の原因になります。
同じように、壁にカーテンが付いているのであれば、
カーテンからも1mほど距離を置くようにして設置しましょう。
壁だけで周りに燃えやすいものがない状況であれば、
壁に寄せて使っても問題ありません。
オイルヒーターは赤ちゃんがいる部屋でも大丈夫?
小さいお子さんのいらっしゃるご家庭では、
やけどの心配が少ないオイルヒーターの使用を
考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、まだ言葉の理解の出来ない子供のいる部屋での暖房器具の使用は、
不安が多いですよね。
オイルヒーターの熱い部分に、
赤ちゃんが触り続けてしまうとやけどしてしまいます。
ガスや石油ストーブと比べて、
オイルヒーターは低温で部屋を温める暖房器具となっています。
高温で温めるタイプの暖房器具に比べると、
触った時のやけどの心配が少ないです。
低温なので、大人が一瞬触れる程度ではやけどの心配はないでしょう。
しかし、大人と違い赤ちゃんや小さいお子さんの皮膚は薄いので、
大きなやけどにはならないかも知れませんが、やけどの心配はあります。
触って熱いと感じたら、
その部分から手を離そうとするでしょう。
しかし、低温のため気づかない、
またはなんらかのトラブルによって熱い部分から、
手や触れている箇所が離せなくなってしまうと危険です。
直ぐに助けを求められない場合や物事の判断が難しい赤ちゃんなどは、
大きなやけどをしてしまう恐れがあります。
これらのやけどの危険は、
オイルヒーターに限った事ではありません。
オイルヒーターは暖房器具の中でもやけどの心配が少なく、
比較的安全ですが、
危険が全く無いわけではない事を理解しておきましょう。
オイルヒーターを赤ちゃんのいる部屋で安全に使うには!
赤ちゃんや小さいお子さんがいる部屋でオイルヒーターを安全に使うには、
お子さんからなるべく離れた場所で使用することです。
さらに、オイルヒーターガードを使用すると安心です。
オイルヒーターガードを使用することで、
ガードそのものの役目も期待ますが、
「ここは触ってはいけない」
「ガードの中は熱いから危険」という目印にもなります。
目印があるとお母さんも教えやすく、
お子さんも覚えやすいです。
また、多機能なタイプのオイルヒーターを選ぶというのも
安全に繋がります。
チャイルドロックが付いている物や、倒れにくい物、
倒れた際に自動で電源が切れる物がおすすめです。
赤ちゃんが成長しても、
なるべく安心して使用が続けられる物を選びましょう。
最後に、子供から目を離さないことが大事です。
小さい子供は、暖房器具でのやけどの危険以外にも、
大人が思いもよらない危険がたくさんあります。
とくに寝返りや、はいはい、つかまり立ち、歩き始めなど、
行動が予測できない時期は思わぬ事態になりかねません。
成長スピードも思いのほかはやく、
先ほどまで寝返りの出来なかった子が、
次の瞬間には出来るようになっていることもあります。
まだ動けないから大丈夫だろうと目を離すのは大変危険ですので、
十分に注意しましょう。
まとめ
乾燥も空気の汚れもなく、
メンテナンスも簡単なオイルヒーターですが、
火災などの危険性を少なくするためには、
使用上の注意を守ることが大前提です。
オイルヒーターは危険性が全くないわけではありませんが、
気を付けて使用すれば、赤ちゃんがいる部屋でも安全に使用できます。
部屋が暖まるまでに多少時間が掛かりますが、
他の暖房器具と比べて、
音が静かなので赤ちゃんの睡眠の妨げになることがないです。
使い方を工夫すれば電気代も節約することができますよ。
オイルヒーターを上手に取り入れて、
寒い冬を乗り切りましょう。
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