四季豊かな日本の風物詩、「衣替え」。
「いよいよ夏が来るぞ~!」
「そろそろ寒くなってきたな~」
そうして季節の移り変わりを感じながら、
日本人らしい情緒が育まれた大事な季節行事。
と言ったら聞こえはいいですが、
現実問題、
家族みんなの衣服を
一手に面倒みる主婦にとっては、
結構な大仕事ですよね。
ましてや衣替えで
久々にご対面のお洋服たちに、
虫喰いや黄ばみが発生しているのを
目の当たりにした日には、
がっくり来てしまいます。
そんな無駄なストレスを避けるために、
「衣替え」のポイントを押さえておきましょう。
衣替えのワンポイント☆洗濯時のひと工夫でダニ予防!
「衣替え」で気になるのが、
やはり「ダニ」。
どこからともなく湧いてくる彼らは、
人類とは長いおつきあいなだけに、
各ご家庭では、
日々攻防戦が繰り広げられていることでしょう。
とはいえ、彼らは「生き物」です。
発生する理由は一つ。
「そこにエサがあるから」。
日常生活でのダニ対策は
別の機会にゆずるとして、
衣替え時に有効な
「ダニ対策」を考えてみましょう。
まず用意するものは、
長期間衣類保管用の
専用のプラスチックケースです。
ダンボールや
滅多に使わない大型旅行カバンを
利用する方も多いですが、
小さい生き物出入り自由の環境では、
むしろしばらく誰も近づかない、
暗くて静かな、
子育てに最適な巣を
提供しているようなもの。
布団圧縮袋と同じく、
嵩を減らす目的だけではなく、
空気の出入りを極力減らすことで、
微生物の繁殖を防ぐことは必須項目です。
そして重要なのは
衣服をしまう時の「しまい洗い」。
洗濯した後
一回も着ていないからといって、
そのまま収納してしまうと何がまずいか。
後述するシミや黄ばみの原因にもなる
その要因とは?
それは一度の洗濯だけでは残ってしまう、
見えないシミや汗などの皮脂汚れ。
これは絶好のダニたちのエサです。
ケースにしまう前に、
もう一度お洗濯を。
クリーニングのプロいわく、
すすぎ1回でOKの液体洗剤よりも、
「しまい洗い」には粉洗剤がオススメとか。
すすぎに時間が必要な分、
しっかり汚れを落としてくれるのだそうです。
そして十分に乾かしてから収納しましょう。
湿り気が残っていると、
これはカビの温床になってしまいます。
また新たな生態系を生み出すことは
避けましょうね。
それでも心配な人、
特に冬物やダニのベッドに
快適そうな布団などは、
素材にもよりますが、
コインランドリーの乾燥機が最強のようです。
天日干しぐらいでは
なかなか壊滅できない彼らですが、
70℃~100℃近い
コインランドリーの乾燥機なら、
かなりの割合でダニを除去できます。
ただし素材次第では
服そのものを傷めてしまうので、
表示は必ず確認した上で。
今では家庭用の洗濯機でも
乾燥機付きのものが
多数普及していますが、
まだまだそれでは温度不足。
60℃がせいぜいなので、
ダニを除去するには少々心許ない温度です。
そういったことを考えると、
ベストはやはり餅は餅屋。
ドライクリーニングに出すのが一番。
おしゃれ着や
お気に入りの衣服は特に、
「後悔先に立たず」といった状況は
避けたいものです。
また、収納の際は防虫剤もお忘れなく。
匂いや強い成分が気になる方は、
最近は植物由来の
防虫剤も色々出ているので、
探してみてください。
衣替えのワンポイント☆洋服の黄ばみを発生させない洗濯法
さて、もう一つの悩みの種といえば、
やはりシミや黄ばみでしょう。
前述の通り、
一度の洗濯では
落としきれていない汚れがあるのは、
なんとなく想像がつきます。
しょっちゅう着回している時期は
まだ良いのですが、
これが長期保管となると話しが違います。
一見きれいに見えても、
残った皮脂汚れは、
時間の経過とともに酸化して
黄ばみとして残ります。
「しまい洗い」は
重要なポイントですね。
袖や襟元など、
皮脂汚れが残っていそうな部分、
またはすでに黄ばみ、
黒ずみが気になる部分は、
しまう前にしっかり落としておきましょう。
やり方は簡単。
①
ご家庭にある
「クレンジングオイル」を
気になるシミの部分に
揉み込みます。
②
40℃ぐらい(お風呂のお湯ぐらい)のお湯に
20分ほど浸けておきます。
③
あとは軽くすすいでから
洗濯機へポイ。
これで、シーズン明けに
ショックを受けることも、
かなりの確率でなくなることでしょう。
まとめ
近頃は、
化学繊維の安価な衣服が出回り、
服ももはや消耗品。
以前ほど手間をかけずとも、
虫も食わない素材が増えつつあります。
あまり衣替えに神経を使う機会も
減りつつあるかもしれません。
それでも、
完全にはなくならないこの季節行事。
数少ないからこそ、
大切に丁寧に「物を扱う」心を
忘れないように暮らしていきたいものです。
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